気楽に注文できないコーヒーのわけ 9月1日(木)
2005年 09月 01日
私が時折り利用するカフェといえば、スタバーかミスドーです。人との待ち合わせや簡単な打ち合わせ場所としても利用させてもらっております。先日、たまに行く地元のミスドー、つまりミスタードーナツに行ったときです。いつものようにドーナツとコーヒーを注文しました。
店員が当たり前のように、「コーヒーすぐお作りしますので12、3分お待ちいただけますか」という。「アメリカンコーヒーのおかわりはお気軽にお申し付け下さい」の看板が下がっているのに、気軽に注文できないではないか。
私は注文したドーナツを前に、コーヒーがドリップされるのをじっと待った。このくそ熱いさなか、ホットコーヒーを飲む客はいないのだろう。たまたま切れていたのかな、と善意に解釈したのだが、そういえばこれまでも何度かあったことを思い出した。
そこで私は、さもクレームだとわかると店員も恐縮するだろうからと、不自然な笑みを浮かべながらもさりげなく聞いてみた。
「たまにコーヒーがないときがあるけど」
まじめな店員クンはまたしても当たり前のように、「30分経つと苦くなるので捨てます」と説明。なるほど店はそこまでコーヒーの味にこだわるのか、エライ。そこまではいいのだが。しかし、そのあとだ。「次の注文が入るまではドリップしません、マニュアルでもそうなっています」店員クンが明るく答える。
ドーナツとコーヒーのセットメニューにこだわるファンは、運が悪いと、私のようにドリップするまで10数間待たされるのだ。
多くの人が、ないといわれればほかの飲みものを注文するのだろう。細かなことと思われるだろうが、私はどうしても腑に落ちない。余って無駄になるコーヒー作りを極力控えたいという会社のコスト意識がミエミエだからだ。
それは会社のマニュアル通りにやっているからと、あくまでも会社の視点でしか接客を考えないバイト君の態度にもある。悪気がないだけに客はつらいのだ。
さらにいえば、客は「いつでも注文できると思っている」という心理を無視した一方的な会社の都合だ。
なら、いっそうのこと店が望んでいることや店の本音を、お客にわかってもらうようにすればいいだけだ。
「30分経てばコーヒーの味が苦くなるので、気軽におかわりをしてもらいいつでもおいしいコーヒーを用意できるようにしています」
「時間が経ったコーヒーより、入れたてのコーヒーを準備しますので少しお待ちいただけますか」
「お急ぎでなければ、コーヒーを新しいものに変えます。12分ほどお待ちいただけますか」
言い方もいろいろあると思うが。