剣道再開組の中年剣士が生活習慣病と戦いながら剣道修行


by jdmn
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 4分の試合時間がこれほど長いものか。会場の熱い視線が注がれている試合場では、一進一退の攻防が続いている。
 時計係の男性が手に持っているストップウオッチに目をやる。耕平を応援する健二の腕時計の針は、すでに残り時間1分を切っていた。

 剣先が厳しく触れ合い、お互い攻めのタイミングを図っている。中結いあたりでのしのぎ合いがしばらく続いたときだった。

 田辺が素早く耕平の竹刀を裏から払う。耕平は次の攻めを警戒しつつ前の出る。そのまま鍔迫り合いとなるが、互いにすぐ分かれる。今度は耕平が田辺の剣先を表から払う。と同時に気持ち半歩ばかり攻めに出る。これに反応するように田辺は前に出る。

 その瞬間、田辺のメンがはなたれた。これに耕平も素早く反応し、メンに出た。
 審判の旗はどっちだ。主審を含めた2人の審判が耕平のメンを取った。おくれて最後の審判が耕平のメンに旗が上がった。

 田辺の出ばな面に対して、耕平はそのままの体勢でメンで乗り、田辺の一打をしのぎながらも中心を割ってさらに押し込んだのだ。これにはいかにタイミングのよい田辺の出ばな面もほんのわずかにいなされてしまう。

 いかに身体能力の高い学生であっても、出ばなに対応して相メンで打ち勝つなど容易に出来ることではない。

 試合時間をほんのわずか残して一本取り戻した耕平に、会場からは「オォー」と驚きの歓声と拍手が一斉に湧き上がった。

 これを制するように「2本目はじめ」の審判のひときわ高い声が響いた。開始線上に立つ両選手が、同時に「ウオォー」と掛け声を出しつ剣先を交わしたとき、試合時間の終了を知らせる笛が会場内に響いた。

「延長戦か」
 耕平はフゥーと大きく息を吐き、今の勝負を振り返る余裕もなく開始線に立つ。

 延長戦は先に一本を取ったものが勝ちとなる。勝っても負けても次の一本ですべてが決まる。試合が始まる前、あれほど勝ちにこだわった自分が嘘のように思えた。

 (続く)
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by jdmn | 2005-08-15 13:16 | 小説「五代耕平の七番勝負」


 耕平は自分の喉元に向けられた田辺の剣先を気にしながらも、攻めの気持ちは負けてはいない。それは、時折耕平の繰り出す二段打ちに対して田辺が応じきれず、かわすのが精一杯という場面も見られたからだ。

 しかし、耕平は思った。今までの自分が井の中の蛙であったのだと。
「あのくらいの稽古で自分だけが強くなったと過信していた」
 そう思ったら、素直な気持ちで相手と向き合える気がしてきた。

 田辺は小柄ながら足腰が強く、ばねがある。剣先から伝わる手の内のやわらかさ、冴えは先ほどの一本で十分知らされた。

 耕平は以前稽古中に館長に言われた言葉を思い返していた。
「自分が強いかうまいか、相手にどう思われるか、余計なことを考えるな。それは勝手に自分を縛ることになる。何としても勝ちたいと思う気持ちが強ければ、攻めにも迷いが生じてくる。迷ったときこそ大きな「メン」を打て」

 相変わらず面金の隙間から田辺の鋭い視線を感じる。
「構えに高校生にありがちな気負いもなく、くせがないので落ち着いて見える。それでいて打つべき機会の捉えどころは見事だ」
 耕平は感心した。

 固唾を呑んで試合の行方を見守っている健二も、田辺の試合巧者振りに感心していた
「先鋒タイプかもしれない」
 団体戦の先鋒は、その場の雰囲気や相手の強さに飲まれていては話にならない。気持ちや技の両面で絶えず攻めて、攻めて打ちかかっていくスタミナが必要とされる。臨機応変に打ちかかりながら相手を知り、有効打突を拾っていかなければならない。

 当然のことながら相対するタイプは様々である。精神的なタフさ、スタミナがあってこその先鋒である。

 それにひかえ耕平はどうか。
「気持ちの切り替えが早く、積極的に仕掛けるところは、彼もまた先鋒タイプかも知れない」
 健二は思った。
「あとは経験だけか」

 それだけにこの試合を見る限りでは、耕平がやや受けに回っているのが気にかかる。
 気持ちは絶えず攻めている。ただ、初めての大舞台というわけではないが、この一戦に限ってみれば、攻防の流れの中で足が不用意に止まってしまうという耕平の欠点が出てしまったようにも見える。

 何事も臨機応変に対応しなければならない。攻めるなかで相手を引き出し、結果としての応じ技、引き技も当然ある。しかし、それを待っていては耕平に勝ち目はない。

 (続く)
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by jdmn | 2005-08-07 18:15 | 小説「五代耕平の七番勝負」

 ネット市場での売り上げ規模について正確な数字は把握しておりませんが、協会に加盟している一般の通販の売り上げ規模は約2兆8,000億円(日本通販協会調べ)です。一般の流通市場と比較してもそう大きいわけではありません。しかし、今日の私たちの消費生活のネットの普及とあいまって、通販の認知度はますます高くなっています。

 10数年前までの通販成長のトレンドは、衣料品でした。インターネットやテレビが媒体面の主力といえる現在は、化粧品や健康食品、ダイエット関連です。そうしたなかで景品表示法の強化、健康増進法の改正(誇大広告禁止)への関心が高まっているようです。

 通販協会でも折込みチラシの相談は前年比84%増。日本雑誌広告協会では一般的な広告の「掲載基準」があるものの、問題広告の排除は難しいといっています
 そのため厚生労働省では、ごていねいに「誇大広告を見破る九か条」なるものまで提示しました。

 昨年10月に厚生労働省が誇大広告として指摘した文言は、「即効性」「万能」「ガンが治った」「天然」「食品だから安全」「新しい科学的進歩」「ダイエットに効く」「特許番号○○番」などです。

 医薬品の同等の効果を信じさせる表示はだめ、毒素を含む天然成分が使われていたり、特許を受けていても効果が認められていないこともあるから注意、というわけです。

 健康食品はあくまでも食品、栄養成分含有表示のみ、効能効果の表示は一切できません。
 一定の医薬品的効能効果を表示できる保険機能食品、すなわち「特定保健用食品」「栄養機能食品」とは違う、というのがその理由です。

 日本の場合、法律や規制で決められているからと健康食品の置かれた立場が微妙です。アメリカでは国民皆平等の保険制度がないせいか、予防医学に積極的です。自然に健康食品についても認可されたものについては、ある程度の効能効果をうたうことは認められています。

 そのためか日本での健康食品市場の更なる拡大を期待する業界内では、相変わらずこの手の市場緩和は外圧に頼る以外には方法がないのかと言う声もあります。

 景品表示法違反を行った場合、警告や広告の排除命令を受けます。特定商取引法の規定違反で改善命令、従わないと100万円以下の罰金か業務停止命令を受けます。
 さらに悪質な業者の場合、業務停止命令を受けるとともに名前が公表されます。

 このうえ業務停止命令に違反すると、2年以下の懲役または300万以下の罰金となります。
 いずれにしても健康食品に限らず、通販における法的規制はよほどのことでないかぎり厳しい罰則規定はありません。
 違反企業は、まんまと儲けた金でまた新たな企業名で、登場してくるわけです。

 日本では薬事法で問題となる健康食品の広告は、行政から「お叱り」を受ける程度。違反の事実自体公表されません。その結果、「規制緩和」と「自己責任」のはざまで消費者だけが振り回されるのが現実です。

 分かりにくい表示や表現に惑わされることなく、安心して利用するためにも自分なりに情報を集めたり、成分表示に注意することは大切です。友人や知人の進めや紹介で情報を鵜呑みにすることだけは注意しましょう。
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by jdmn | 2005-08-07 18:10 | 通信販売
 先月のことで恐縮だが7月18日付の読売新聞は、社会面トップで「英語で授業たった4%」の見出しが目を引いた。どういう内容かといえば、英語の授業の大半を英語で行っている公立中学校は約4%にとどまっている」という話である。
 
 また、「TOEIC」で730点以上の英語教員は、中学で1割、高校で2割にも満たないという調査結果も出たとのこと。日本のお寒い英語教育の実態を垣間見た思いだ。

今後ますます国際化の波にもまれて、生じるであろう海外企業との競争やアジアのリーダー国としての自覚を示す上でもコミュニケーション能力は大事。特に英語力が必要になってくるのはいうまでもない。

 ずいぶん前だが、韓国ソウルで「日本のダイレクトマーケティングの最新事情」をテーマにセミナーをしたことがあった。私が日本語で講演をして通訳が韓国語に直して説明するのだ。ところが通訳が肝心のダイレクトマーケティングについての知識がない上に、マーケティング用語にも不慣れであった。

 内容がわかりにくいという不満の声が、一部出席者の間から出た。その結果、「講演者が英語で話してくれるほうが内容が理解しやすいのでは」といわれたのだ。

 私は困った。大変困った、というより恥ずかしい思いをした。というのもこの手のマーケティングの発祥の地は欧米である。知り合いのコンサルタントの中には、英語が堪能な方もいて、海外の情報をすばやく取り入れていた。

 きっと、韓国の出席者の多くの方が、私も英語ができると思ったに違いない。

 私も英語で講演できるくらい語学が堪能なら、私のキャリアはもっと違うところにあるというものだ。当時、韓国のビジネスマンは英語か日本語ができる人はけっこういるといわれた。韓国のエリートビジネスマンはほとんど英語ができるという。

 自分自身を振り返れば中・高・大学と英語教育にさらされながら、いまだに英語の苦手意識は消えない。かつて友人が「英会話は運動神経がものをいう」といっていた。
 無意識に覚えた単語を何とか思い出し、つなげれば通じるものらしい。その場合、彼の言うところの運動神経とは相手の言葉に対する受け答え、反射神経をさしてのことだ。

 よく英会話上達の早道はネイティブの友人を作れといわれる。つまり、会話の中で聞かれた意味がわかれば、何とか会話になるということだ。日本人的な発音では通じないし、話されている言葉の意味もわからない。ネイティブな発音で単語の意味、会話に慣れるほうが上達は早いという理由はそこにあるのだ。

ネイティブな発音ってどういうものなのか。
 例えば、単語を早くつなげて発音するために、子音が次の単語の母音にくっついて発音される。乱暴な説明だが、先日NHKで放送された英語番組でもそんな話が出た。

 米国企業の多くが海外にコールセンターを置いている。
 米国本土や他の英語圏からの電話をフィリピンやインドのコールセンターで受ける例も少なくない。アジアのなかでも両国は有数の英語普及国である。特にフィリピンは人口の7割が英語を理解するといわれている。

 テレビで紹介されたのはただ英語が話せるだけでなく、その国独特のアクセントを直しネイティブな発音ができるよう訓練をする学校の紹介であった。

 友人である片岡昇氏(N.Y.C剣道クラブ代表)も同様の話をしていた。
 発音の仕方というか発音の構成がわかると、単語が聞き取れて、会話の内容がなんとなく理解できるようになったという。彼のその努力の結果をまとめたのが「アメリカ英語発音プログラム」ケンセイメソードである。

 本当は、日本人の英語教師やビジネスマン、学生など日常で英語が欠かせない人たちに知ってもらいたい教材でもある。(ケンセイ・メソード)

 実は先日、9月の高知県剣道大会にニューヨークから参加するという知らせが入った。昨年も彼の教え子らとともに参加したが、米国人剣士らは片岡先生の地元、高知でのもてなしに大変感動したらしい。

 片岡家にはじまり、地元剣道関係者、大会関係者、地元自治体関係者と子供から地元や県連の剣道家、学校関係者と実にさまざまな方々と会う機会があったそうだ。彼らは、ちょっとした有名人扱いだそうで、それがビックリするとともに大変親切にしてもらったことに感激したそうだ。

 彼らは本当に熱心な剣道愛好家である。と同時にお酒の好きな陽気なアメリカ人だ。もっとも白人以外にもアフリカ系米国人、韓国系米国人、スペイン系米国人、中国系米国人、と顔つきは様々だ。しかし、防具を付けひとたび道場に立てば、日本の剣道を謙虚に学ぼうという姿勢がよくわかる。彼らと再会できる日が待遠しい。

 
  
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by jdmn | 2005-08-03 10:48 | 独り言